四阿の静謐 -castitatis lilium-

台湾の台北在住。台湾企業に勤める会社員。日々の記録。

音楽を好きだと思える心は、まだある。それだけが救いだ。

今夜はふとYoutubeで秦基博を何曲か聞いてみたら、思いの外琴線に触れる歌詞とメロディで、比較的新しいと思っていた「鱗」が実は2ndシングルだと知ってびっくりして、最新シングル「ひまわりの約束」でぽろりと涙してしまった。なんなんだろう、この何気なさ。メロディラインから言えば、盛り上がりに欠けるものが多い気がして、いまいちぐっとこないものがほとんどなのだけど、ひとりでじっくり聴いていると、無言でそっと寄り添ってくれるような優しさがある。じんわりと陽光が降り注ぐ、ひだまりのような温かさがある。そして、歌詞がとても素直でまっすぐで、洗いざらしのジーンズのような飾り気のない潔さを感じられる。それがとても心地よい。ミスチルの歌詞とメロディのように感情が強く揺さぶられることはないのだけど、ともするとスルーしてしまいそうなシンプルさが、心をほっとさせてくれるのだ。ベスト盤買おう。とりあえず今はYoutubeでメドレー聴いてる。

 

ここ数日体調がすぐれない。頭痛に足首の痛み、全身のだるさ。ここ数日で一気に冷え込んできたので、そのせいもあるのかもしれない。台北の冬は、はっきり言って関東より寒い。湿度が高いせいで、体感温度が気温よりずっと低く感じる。そのくせ暖房はないわ、お湯の出は悪いわで、はっきりいって冬は非常に過ごしにくい。雨が一週間以上続くのはいつものことで、洗濯物も乾かなくて、ジメジメして芯から凍える日が何日も続けば、それは体調も崩すでしょう。そういう日々との戦いなのだ、台北の冬は。

 

新しい業務をはじめて1ヶ月弱、今のところ大きな問題はなく何とか適応している。もちろんチェック担当の先達には何かと言われることも多いのだけど、それも許容範囲内に収まっているので何とか耐えられる。まだ始めて間もないので、自分自身も気の遣い方が半端じゃなく、事前に色々調べて調べて調べまくってから作業しているおかげで、色々分かったり凡ミスもなかったりで結構満足いく出来になっているのが嬉しい。反対に、これまでの業務は慣れからくる粗さが目につくようになってきた。それで昨日のように、好きではない(どちらかと言えば嫌いな)先達から色々ツッコミを入れられるような隙を作ってしまっている。

慣れは怖い。ちょっとした確認の怠りが、あとから考えたら何故こんなミスを?と顔から火が出るように恥ずかしいミスに繋がる。人の信頼なんて、たったひとつのミスであっという間に崩れてなくなるものだから、人から指摘を受けるだけでさっと血の気が引く。やらかした!やってもうた!やっちまったなー!である。そこで素直にミスを認められる時と、そうでない時とがあって、悲しい哉、後者のほうが圧倒的に多い。その場をどうにかやり過ごして、あとからちゃちゃっとミスをごまかし修正してやろうなんて、一番最初に考えつくのはそういう腹黒く後ろめたいことなのだ。歳を重ねるにつれて、本当の意味での『素直さ』がどんどん失われていっているなと痛感する。自分がミスをして、他人から指摘を受けてしまうような『情けなく使えない人間』だと思わされるのがとにかく我慢ならないのだ。どんだけ自分完璧なの、って思いますけど、その時だけは自分のメンツを守ることだけに執着してしまう。

仕事に慣れ親しむことはとても大事だけど、それにあぐらをかくと必ず足元を掬われる。基本を疎かにすれば、必ず手痛いしっぺ返しを食らう。分かってるけど同じことを繰り返してしまう。学習能力がないとは思いたくない、ただ、横着なのだ。その横着さこそが自分を不利に追い込むことを、もっとちゃんと爪痕が残るほど痛く自分の脳に刻みつけたい。結局信頼を失い、損をするのは自分なのだから。そしてそんな自分をもっと嫌いになってしまう。自分をこれ以上嫌いたくないのに、鏡に向かって平気で「お前死ね」と言えてしまう自分はもう止めたいのに、それを助長することになってしまうのだから。

 

愛されたい。信頼されたい。必要とされたい。この欲求に、気がつけば何年も何年も苦しんでいる気がする。仕事でも、プライベートでも、この底なしの欲求がわたしの行動や言動に卑しさをどんどん増やしていき、わたしはどんどん価値の無い屑に成り下がっていく。欲しいのは自信なのに、得てきたものは醜い諦めと嫉妬だけ。こんなわたしを誰が愛するだろう?誰が必要とするだろう?自分でさえ、自分のことを認めてもいないのに。達成感も成就感も何も感じられない人生をどうにか変えたい。このもがいてももがいても絡め取られる泥のような毎日から抜け出したい。何かに必死になって打ち込んで、やりきったという証を得たい。そうしたらきっと、きっと、誰かが心からわたしを愛してくれるはずなのに。みんなから必要とされるはずなのに。今のわたしはハリボテだ。見栄えだけ良くて、裏側はスカスカ。ちょっと衝撃が加わればすぐにぼろが出る。それを必死に繕ってよく見せようとしているだけの、ただの哀れな道化だ。そういう人生はもう嫌だ。嫌だ。嫌なんだ。